中央アジアの民族料理パラオの作り方(兼業務連絡)

今年の広島県立美術館は、館長や学芸員が公民館や学校へ出向いてさまざまなレクチャーを行う「出張講座」を行っています。美術の歴史・作品や展覧会等の講義が中心ですが、民族料理を作って食べようという異色の料理実習講座も設定してみたところ、予想外の人気を博し、すでに数件の実施が決まりました。

当館は、中央アジア(例えば、ウズベキスタン、トルクメニスタン、カザフスタンなど)の民族衣装、大型の刺繍布(スザニ)、ジュエリーを1,000点近く所蔵しています。身に着ける美術品である衣装や装身具の背景にある、人びとの生活や世界観を知ることは、作品鑑賞の大きな助けとなると考え、幅広い調査研究を行ってきました。日常でもハレの場でも欠かせない料理であるパラオは、野菜と肉をたっぷり入れた炊き込みご飯です。お客を招いた時に満足してもらえるおいしいパラオを出せるかは性別を問わず、結構重要なのです。私も現地の家庭やお店で、いろんな人が作ってくれたパラオを食べてきました。次はパラオをみなさんに食べていただく番です。

というわけで、今回は、(業務連絡を兼ねて?)中央アジアを代表する民族料理パラオ(オシとも呼ばれる)の作り方をご紹介します。

【材料】5人分(ウズベク人なら2~3人分かも)
米 5カップ
タマネギ(中) 2個
ニンジン 4本程度
トマト(中) 1個(トマト缶なら半分程度使用)
鶏肉 5枚~(現地なら羊肉。お好きなお肉で)
サラダ油 鍋底ひたひた(=たっぷり)
塩 適量
クミンシード 小さじ1(パウダーではなく、ツブツブの種です)
レーズン 大さじ2(苦手なら入れなくても可)

【道具】
5カップ+具が炊ける鍋
木ベラ
しゃもじ(なくてもOK)
計量カップ

【作り方】
① タマネギは皮を取って、くし切り、みじん切りなんでも結構。ニンジンは皮をむいて、千切り(太さがなるべく均等になるように)。トマトは皮つきのまま、小さく切ります。肉は一口より大きめに切ります。
② 米は洗って、水に浸けておきます(現地では熱湯)。
中央アジアではインディカ米よりもジャポニカ米に近い、丸い米が主流のようです。なので、普通のお米でOKです。
③ 鍋にサラダ油を(あなたが思うよりも)たっぷり入れ、クミンシードを加えて火にかける。肉を加えてしっかり焼き目をつけます。油がはねることがあるのでやけど注意。「焼く」というより「揚げる」に近い感覚です。一旦肉を皿に取り出します(この皿に盛り付けます=洗い物が減ります)。
④ ③の鍋にタマネギを加えて茶色味を帯びるまでしっかり炒め、

タマネギはしっかり炒めてください

さらにニンジンを加えて炒め

ニンジンはできるだけ均等に千切りにします

、トマトを加えます。塩で味付けします(現地ではどっさり投入)。レーズンを入れます。具にしっかり火を通します。

⑤ ②の米を漬け水ごと鍋に入れ、米が適度に水分を含むまで様子を見ながら湯を加え、蓋をして炊飯します。炊き込みご飯が炊ける炊飯器でもOK。

中が見えるようにガラスの蓋にしてみました

⑥ 炊き上がったら、③で使った大皿に盛ります。

現地の人は右手で上手に食べますが、むつかしいようなら無理せずスプーンで召し上がれ!

これから出張講座で調理実習をされる会場のみなさま、参考になりましたか?気になるポイントがあったらお知らせください。

国内ではなかなか食べられないパラオ、一度挑戦されてはいかがでしょう。

 

福田 浩子 の紹介

ふくだひろこ 広島県立美術館主任学芸員 工芸を担当しています。 専門は工芸史、東西交渉史、中央アジア工芸史です。

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