「美術館のこども部屋」関連企画ワークショップ!ラストは12月15日開催予定です。

さて、美術館のこども部屋関連ワークショップについて、ブログで中間報告をしたのが10月…ということで、随分遅くなってしまいました。なんと、次回12月15日に開催予定の12月15日「美術館ってどんなとこ?美術館でクイズ大会!」で最終回です。

最後のワークショップ情報は下記の通り、まだ申し込み可能ですのでお待ちしております!

〇美術館ってどんなとこ?美術館でクイズ大会!
日時:12月15日(日)10:30~12:00
会場:2階 第4室 受付:2階第4室入口
対象:こども(対象:4歳~小学生)
料金:無料
定員:15名
申込方法:ワークショップ番号、ワークショップ名、参加者・保護者のお名前、年齢(こどものみ)、電話番号を添えて、お電話にてお申込みください。
広島県立美術館 Tel: (082)221-6246 (受付時間9:00~17:00)
※要事前申込
※6歳未満の方には保護者の付添をお願いします。
※内容は10月27日と同じです。

さて、先に宣伝をしたところで、これまでのワークショップの中間報告パート2をお送りします。

まず、最初は10月27日に開催した「美術館ってどんなとこ?美術館でクイズ大会!」のご報告からです。本ワークショップは、昨年度の夏休み子ども美術館で開催した対話型鑑賞を今回の所蔵作品展に合わせて改良したものです。
このワークショップでは、美術館について学びながら、作品を楽しみます。美術館にはいくつかのマナーがあります。それは、作品を守り、鑑賞環境を守るための大切なものです。しかしながら、多くの場合は美術館の入り口に、これはダメ、あれはダメと書かれているだけ。ダメと言われるだけでは、なかなかルールは守れないものということで、なぜダメなのか、そこから学びました。

美術館について学んだあとは、作品を鑑賞するためのクイズ大会を開催!といっても、いつものクイズではありません。クイズを出すのは、参加するこども達。まず、こども達はお気に入りの作品を1点選びます。選んだ作品の特徴を3つのヒントにして、他のこども達にクイズとして出題。そのヒントをもとに作品を探します。

一部を紹介します。「①早く走りそう、②えさを食べそう、③動物、なーんだ」、答えは《伊万里柿右衛門様式色絵馬》。(これは難題で、正解者は1人でした。)「①犬がいるかも、②煙突のある家、③明るいところの下に何かあるかも、なーんだ」、答は寺田政明《二つの道》。「①石みたい、②つるつるしてる、③線がたくさんある、なーんだ」、答は宮永理吉《天空の森》などなど。
写真は、「クイズを出題してくれる人!」の問いかけに元気よく手を挙げるこども達。


斬新なクイズはなかなか難題ではありますが、こどもたちはよく作品を見ているためか、すばやく正解を導き出します。そして、クイズを聞いていると、その人だけの見るポイントがいくつもあることがよく分かります。
決して、作品の楽しみ方は一つではない。クイズを作るために作品をよく見て、クイズに答えるためにさらに見る。なかなか、ストイックなワークショップです。

続いて、11月10日に開催したのは「こんな風景みたことある?みたことのない風景を描いてみよう。」です。現在、美術館のこども部屋には、元宋の赤ともいわれるほど印象的な赤で美しい風景を描いた奥田元宋《秋巒真如》やどこまでも続く地平線にあるはずのないカーテンがたくさん描かれたルネ・マグリット《人間嫌いたち》、そしてぐねぐねと渦巻く空に揺れ動いているかのような2本の道を描いた寺田政明《二つの道》など、目に見える風景とはどこか違う、不思議な風景を描いた作品を展示しています。

こども向けワークショップでルネ・マグリットのようなデペイズマン(意外な組み合わせをおこなうことによって、受け手を驚かせ、途方にくれさせるというもの。文学や絵画で用いられる。)に挑戦!というのはあまりにもハードルが高いので…

このワークショップでは、当館の所蔵作品である《伊万里柿右衛門様式色絵馬》がもしも、旅に出たら?という切り口で、色絵馬がみる風景を想像しながら描いてもらいました。

さて、まずは作品を見ながら想像します。5分?1日?1年?どれぐらい旅にでるかな?どんなところに行くかな?どんなことが起きるかな?どんどん、お話を作っていきます。小さなこどもたちは、保護者の方と相談しながら、小学生たちはどんどん想像力を膨らませていきます。(色絵馬は寒いところと暖かいところどっちにいる?と聞くとほぼ決まって寒いところと答えてくれます。不思議ですね…。)

想像を手掛かりに次は描いていきます。「外国の公園でとてもきれいなものをたくさん見て、すると色絵馬のしっぽがキラキラになる!」というところを描いた作品(手前左の作品)。

「朝焼けの中、飛行機のガソリンがなくなって、そこへ色絵馬がやってきて、飛行機をひっぱてみんな助かる」という場面を描いた作品など、風景もさることながら、描くときには物語に発展していました。
最年長の女の子3人組は、それぞれバラバラに描きつつも最後には一つの物語になる、何とも不思議な作品を描きました。
色絵馬は大活躍!みんな作品のことが大好きになりました。(全員がワークシートをお持ち帰り。)目に見えるものを描くだけではなく、時には想像して描くことの楽しさ。作品を鑑賞するときは、「わからないな…」ではなく、作品の物語を考えれば楽しく鑑賞できることを体験していただきました。どんな情報もすぐに手に入る日常の中で、自由に楽しむチカラを身につけられるのは美術館のよいところの一つですね。

ブログの記事が長くなりつつあるところですが、最後に11月24日に開催したワークショップをご紹介します。この回では、工芸作品を中心に鑑賞、ワークショップを行いました。まずはじめにウォーミングアップとして、彫刻展示スペース、第1室で展示している鯉江良二の作品179点を鑑賞。(なかなか、ハードなウォーミングアップでした。)さまざまな素材でつくられている作品に興味深々。(あまりに作品に近づきすぎて怖いこともありました。)

いろいろな「やきもの」、工芸作品があることを知ったところで、八木一夫《扁壷》、重要文化財《伊万里色絵花卉文輪花鉢(柿右衛門様式)》が展示してある第4室へ。そこでまず、気になることろをメモ。続いて、この作品を置くとしたらどこに置くか考え、続いて中に入れたいものを考えてみます。なかなか、斬新な意見がでたところで、続いて作品が印刷された画用紙に実際に入れたいものや背景を描いていきます。

今回時間は、考える時間も含めると作品制作の時間は約1時間程度。途中で飽きてしまうかな?と思われましたがそんなことはありません。こどもたちはすごい集中力で描いていきます。
そして、最後には一人ずつ発表。八木一夫《扁壷》に「花を生けて庭に飾り、部屋の中から眺める」。

「八木一夫《扁壷》の中には水が入っていて、それを飲むと青い魔人がでてくる」なんてストーリーを展開させていた参加者もいました。


重要文化財《伊万里色絵花卉文輪花鉢(柿右衛門様式)》には、「綺麗なあめやお菓子を入れる」。「縁側に作品をおいて、スイカを入れる」、「金魚を入れる」、「お肉を入れる」なんて発想まで。


作品の見方を少し変えれば、見えてこなかった作品の姿や楽しさが見えてくる。最後には時間が足りない!もっと書きたい!3時までやりたい!(そうすると4時間を超える長編ワークショップになってしまうのですが)など、もっと描きたかったとのこと。作品を見て、これからもいろいろな想像をめぐらせてほしいです!

特別展「シャガール展」 ~12月25日(水)
所蔵作品展「紹介します。広島県立美術館の新しい仲間たち」 ~12月25日(水)
所蔵作品展「美術館のこども部屋ver.1 ケンビの宝物。名作って何だろう?」 ~12月25日(水)

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