所蔵品
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禁酒法の取締り

トーマス・ハート・ベントンはアメリカ中西部の田園生活を描いたリージョナリストとして最もよく知られていますが,都市生活,工業化,機械化などにも目を向けています。
1920年から1933年,アメリカでは「禁酒法」により,お酒の製造・販売・輸送が禁止されました。けれどその実行は困難で,13年間の「禁酒」はお酒の密造・逆輸入によるギャング勢力の拡大や賄賂による司法の腐敗,もぐり酒場の乱立といった皮肉な結果をもたらしました。習慣は断ち難かったのです。ベントンが描いたのはこの「禁酒法」のためにお酒が道に流されて捨てられる光景です。眺める人々の表情は描かれていませんが,「もったいない」という呟きがため息と共に聞こえてきそうです。
名称 禁酒法の取締り きんしゅほうのとりしまり
作者名 トーマス・ハート・ベントン トーマス・ハート・ベントン
時代 大正14年頃
材質 油彩・画布
サイズ 40.6×45.7
員数
その他の情報
指定区分
分野